オーストラリアでセカンドビザを取るまでのファーム生活88日間のすべて

オーストラリアのファームのお話です。実体験です。セカンドビザを取得するために必死こいてオーストラリアのダーウィンのファームで働いた記録をここに残しておきます。ダーウィンのメロンファームでの生活スタイルや仕事内容、給与形態なども全て※給与明細も見せますよ

オーストラリアでセカンドビザを取るための88日間のファーム生活は今となってはいい思い出

本当に本当に本当に大変な思いも事件も楽しいこともブチ切れたことも色々ありました。今となっては楽しい懐かしい笑い話ですが、当時は正直に精神的にもに期待的にもキツかったです。それでも結局セカンドビザ取得と100万円位貯まったファームストーリーを参考に、皆さんの今後のファームライフの参考になれば幸いです。

バンダバーグから一新ダーウィンのメロンファームへ

まえがき

バンダバーグのズッキーニファームで2週間という短期間で心身共にボロボロにされて、心機一転ダーウィンに逃亡しようと日本人3人で計画しました。
バンダバーグの記事:バンダバーグのファームは地獄で耐えれないので明日去ります
ずっと移動中もJams.tvの求人から問い合わせして派遣会社YJ solutions という会社の社長KaKaとやりとりをしながら、ブリスベンからダーウィンに飛行機で向かったのですが、正直心の中では「こんなけ時間使ってんのに、次もわけわからんファームならセカンドビザは諦める」と固く決心し、バンダバーグでできた日本人友達2人と一緒にダーウィンに向かいました。

そしてダーウィンに到着

夕方の便でブリスベンを出て、夜にダーウィンに到着して空港までKaKa(社長)の部下が我々を向かいに来てくれていました。そして、どんなホステル?に入居したのかというと倉庫です。(正確にいうとコンテナみたいな箱です※窓付き)
「明日からウォーターメロンチームにいきなり参加して欲しい」ともちろん一つ返事で「もちろん!俺らはいつでもOKだ」と「明日朝6:45にバンが来て君らのホステルに迎えに行くから前に出ておいてくれ」「OKー」その時12:30(深夜)を回っていたので、マットレスだけ設置されている部屋(コンテナ)でさっさと寝ました。(実は、次の日3人とも寝坊して休んだ笑)

ダーウィンでのメロンファームのピッキングが始まった

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【仕事内容】ウォーターメロンを収穫するチームに4つの役割がある

  • ピッカー:5列に並びスローで進むトラックに合わせてスイカを狩り、目の前のベルトコンベアーに置く役割
  • ソーティング:ベルトコンベアで流れてきたスイカ良悪をタップして確認し大きさ(SML)を判別しキャッチャーに投げる
  • キャッチャー:投げられたスイカを落さずキャッチし、SMLに分けて箱にいれていく
  • 運転手:基本的にはクラッチ運転でピッカーが付いてきてない時に止めたりするくらい

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最初はマネージャー的な人が適当に人を配置し作業は進んでいくのですが、働くポジションを決めるタイミングですぐにトラックの上に乗ることを希望しましたw できるだけ、できるだけ省エネしたいという気持ちがありました。
そして私は運良くトラックの上で、ベルトコンベアで流れてきたスイカ達をソーティングする役割で1日数千個のスイカをベルトコンベアから持ち上げ、トントンと耳元でスイカをタップし、その音を聞いてスイカが中割れ(スイカの中に空洞)が無いのを確認してキャッチャーにパスするという役割でした。
歩かなくていいから楽かな?
と思いましたが3-5kgくらいある大きなスイカ達を毎日数千個持ち上げてキャッチャーに投げる。上半身がとんでもないほど大きくなるとは、この時は知らずに。。

メロンファームでの日常をザッと紹介しましょう!

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灼熱のダーウィン、水分補給はスイカでする

オーストラリアの北に位置するダーウィンのファームは、日中は40°を越すうえに風がなく強烈な紫外線を浴び続けていると紹介している写真のように全員丸黒焦げになります。日焼けを通り越して焼け焦げます。水分補給は30分おきもしくは15分おきにしてました。
水も飲むけどほとんどスイカを食べて空腹を紛らわしながら糖分も摂取していました。ソーティング(スイカの良悪を選別する)のポジションで仕事していたこともあって、美味しいスイカをタップしただけで見分けられる技術を習得したので、いい音を奏でるスイカは正直全部カットして食べました。
1日に20個-30個くらいは少なくてもスイカを食べてたと思いますw なので、この年はいいスイカの出荷量は減ったかもしれません。すみませんオーストラリアのスイカファンの皆様。
 
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昼休憩は炎天下だが、どうにか日陰を作る

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直射日光により大量の紫外線を浴びて、丸焦げになっていくのですが、休憩時間だけでも、少しでもと抵抗していました。
日陰を簡易的に作ったとしても、その中はサウナ状態なので、電子レンジでチンされている気分もオーストラリアのファームで体験できました!チン!される気分ってこんな感じなんだということです。

焼け焦げた肌は思った以上に熱を持つ

もう40°の炎天下でジリジリどころでない直射日光を1日中浴び続けるのは初めの方は本当にキツかったですし、肌がこんがり焼けるというような次元の話ではなくて、肌が焦げるといったたとえの方が正解かもです。人間の燃え尽きる寸前の写真をどうぞ。
皮膚ガンってこうやってなるのか?ということを身にしみながら仕事できましたね。貴重な体験ですw
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メロンファームの給与などの条件面は凄く好条件だった

  • 給与形態:時給
  • 時給:21$
  • 1日平均労働時間:8〜10時間
  • 休日頻度:ほぼ無し

40〜50連勤とかしている人もいましたが私は韓国人のマネージャーとの関係があまり良くなかったので、3週間に1日くらい休みを入れられてました。それでもソーティングできる人がなかなか変わりでいないこともあり、休みは殆どなかったです。後から周りのファーム経験者に意見を聞きますが、このメロンファームはオーストラリアの中でも条件は良いほうだと思います。

このファームを手配している韓国系の会社はYJ Solutions

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軍隊のような上下関係を韓国人達は押し付けられていましたが、我々日本人はその型にハマらないように常に反抗していましたw このファームは韓国人のやり方で人をマネジメントしていたので、日本とは全然違う印象でした。
マネージャーと呼ばれるような韓国人は一般のオーストラリアのワーホリ韓国人を奴隷の様に扱っていたりしていましたしね。食事や洗濯をさせるために同じ部屋にわざと住まして、ガチガチの上下関係社会垣間見ました。

毎日毎日同じことの繰り返しで猛烈な脱力感に襲われる

1ヶ月を過ぎたくらいで、もう毎日同じことの繰り返しで退屈すぎて精神的にまいってきます。そこで次に日本人チームで構成されたウォーターメロンチームはどうやったら上手くサボれるか?どうやったらこの作業をもっと面白くできるか?を試行錯誤して色々試したわけです。
そうはいってもウォーターメロンチームの中に韓国人マネージャーがいるので、どうやって彼を巻き込めるか?というか彼をチームから外すことができるか?を全員で考えました。
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日本人ワーカー決死の演技や小芝居

1番歳下の同じチームの後輩に「貧血で倒れろ」「足つった演技して痛い痛い騒げ」など毎日色んなハプニングを起こしてトラックを止めて仕事を中断させました。そうすると韓国人マネージャーは「大丈夫か?」とその子に寄り添って仕事が中断し、我々は選別されたウォーターメロンをゆっくり食べながらとタバコ休憩を取ります。「今日は5分は粘れよ」「明日は7分」とエスカレートしていったこともあり、ついにこの演技では韓国人マネージャーを騙せなくなってしまいました。
10797_335865926585946_9172267696121992289_n※本日の演技の作戦会議中

小芝居から迫真の演技へ「喧嘩の演技」

小さい演技や小細工では韓国人マネージャーを騙せなくなった我々は本気で悩み苦しみました。どうしたら謎の有給休憩時間を稼げるか?これには大規模な作戦と迫真な演技が必要だと、暑さと強烈な直射日光でやられた我々は考えます。

演者1「おい、お前今日やる気ないんやったら帰れや」

演者2「え?」

演者3「いやいや何でお前がそんなこと偉そうに言とんうねん、誰やねんお前」

演者1「何やねん、お前もさっきからトロトロしょうもないはよ裁けよ」

演者3「いてこますでチンカス」

シーン:演者1と演者3がトラックにあがり胸ぐらを掴み合う。

演者4「まあまあ、やめとけやお前らショウモナイ」

演者1「アホンダラ、黙ってウォーターメロン食っとけカス」

シーン:演者4が近寄って喧嘩を止めようとしたら演者1が演者4を突き飛ばす。

演者1「下がれカス」

演者4「何やねんこコラーなめとんか!!」

演者5,6,7「よっしゃ!キター(小声」

シーン:演者1.3.4で殴り合い→全員を巻き込んだ大乱闘へ発展
こういうショウモナイことを沢山して1日の1番辛い時間に10分〜20分くらい毎日ハプニングを入れていました。 最終的にその韓国人マネージャーがその会社の社長に直々に「日本人頭おかしすぎる、このチームから私を外して欲しい」と相談されたと私に触接社長から連絡がきました。そうして、ついに、韓国人のマネージャーをチームから外すことに成功したんです。

こうして誕生した日本人だけのチーム

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もうやりたい放題でした。気分がすこぶる楽になりました。トラックにスピーカーを積んで、好きな曲を爆音でかけて作業ができたので、退屈さが大分軽減されました。そこで気持ち的にも持ち直してきた我々は、収穫量だけは今まで過去にないほど早いと賞賛されるほどの収穫量を叩き出しました。でもスイッチがきれると「腹痛いんで・・ちょっとトイレ」という名のしゃがんでスイカを食べるタイムとか、本気で広大なファームの中でうんこしてみたりw
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最終的にセカンドビザ取得と貯金はできた!

もちろん皆さんが気になっているセカンドビザやどれだけお金を貯めれたか?ということも紹介しますね。

  • 88日のカウントはすんなり貯まった(95日くらいの滞在期間)
  • 1週間の給与は1,000〜1,400$くらい
  • 休みはほぼ無し
  • タックスジョブ
  • ファームまでの交通費は1日6$かかる

こちらが毎週発行される給与明細

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気になるファームでの貯金額は?

3ヶ月と2週間くらい合計すると働きました。丁度そのファームが跡形もなくなるまで掃除して終わるまで残ってくれと言われたので働き続けました。予定より2週間ほど延長した形です。
諸金額は、12,000AU$で日本円にすると100万円ちょっとくらいです。3ヶ月の奴隷生活で100万円は貯金できるということでした!
(追記:ファーム終了後バリに1週間くらい行き半分くらい使う)【The Dusun】バリ島のお薦めヴィラのドゥサン

では、オーストラリアのファーム生活、休日はどう過ごしているの?

休日はやることなさすぎて暇すぎるので色々新しい挑戦やクリエイティブなことをやります。その中で色んな新しい発見や今まで知らなかった事実を知ることができました。

オタフクソースの味は「醤油」と「BBQソース」の調合具合で再現できることを知った

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机と水があればウォータースライダーに変身することを知った

田舎のファーム生活では、遊ぶ物も何も無いので、机と水でウォータースライダーを作りどれだけ綺麗に着地できるのか?を競うゲームを開発しました。
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ファーム生活で女性に飢えた男性が女装すれば興奮するかと思えば、それは無理だと知った

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これはまじでやばい(笑)さすがにファーム生活の禁欲生活で頭おかしくなっていても吐きそうです笑

そしてキャバクラを開店すると韓国人のお客さんは来ると、知った。

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飲んでいると結局、国境なんぞ超えて仲良くなると、知った

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88日間のファーム生活は辛い、苦しいことばかりじゃない

検索して挙がってくるブログなどでは、本当にしんどすぎて奴隷みたいとか、オーストラリアのファーム失敗談が結構多いように見えますが、この記事はファーム生活成功した例です!ファームは素敵な仲間も、今まで知らなかった、思いもつかなかったクリエイティブな発想もできたりするんですよ。(おたふくソースを醤油とBBQソースから作り出したり・・・)
本当にきつい仕事内容だったからこそ仲良くなれた仲間がいて、逆に沢山途中でリタイアしていった仲間もいました。でも最後まで一緒に働き抜いて終わった時は信頼できるスペシャリストたちが周りにいました。

【結論】オーストラリアのファームは楽しかったよ。

これからセカンドビザを取得しにファームにいく方は是非諦めずに色んな試練を前向きに解決していって欲しいです。ファームのことで質問あればいつでもメッセージください〜!!